市中校歌 音源作成報告 <2015年4月12日・池袋>

  市中・市高・東高卒業生有志にて市中校歌を録音しました

 

 市中校歌

  <伴奏>
  ピアノ:天明貴美/29回生
  トランペット:村山雄一/29回生、加茂千恵子/31回生
  サックス:亀谷聡/22回生

  <録音日時・場所>
  2015年4月12日(日)
  ミュージックスタジオ・フォルテ 池袋店

 

  ↓↓↓渾身の録音風景を動画でお楽しみください(合唱バージョン)

 

市中校歌は我らが青春の墓碑銘
-想い出の校歌録音を終えて-

                           関東青雲同窓会 市高2期生 小山 光

§.まえがき
 私たち市高2期生は昭和19年に「函館市立中学」に入学したが、その後、敗戦に伴う学制改革によって函館市立高校に編入され、卒業翌年後に母校は東高校と校名が変わり、更に市立函館高校となっている。振り返ってみれば、我々の中学生生活は戦争一色に塗られた時代であった。昭和15年皇紀2600年の節目に世界に誇る戦闘機「ゼロ戦」が生まれているが、我々母校もこの年に開校し校歌も出来た。そして翌昭和16年には大東亜戦争が始まっている。戦時中に日本国内を風靡した「海ゆかば」の作曲で有名な作曲家「信時潔」の手になる校歌は「とき肇国のもと遠く、紀元二千六百年...」の歌詞に始まるように、肇国、忠誠、皇国の言葉がちりばめられた皇国史観に基づいたものであった。
 信時潔は現在の東京芸術大学教授で、交声曲、合唱曲、ピアノ組曲のほか、1000曲以上の校歌を作曲しているが、どのような結びつきで北海道の片隅の中学校歌作曲を引き受けたかは明らかではなく、今後、この経緯を調べてみたいと思っている。小学校を卒業して市立中学に入学した当初は、五稜郭を称えた穏やかな歌詞に始まる柏野小学校校歌とは全く異なる勇壮な歌詞とメロディに驚いたものであったが、機会ある毎に口ずさんでいる内に次第になじんでいった。戦争末期、米軍機動部隊から発進した艦載機が函館を空襲した際には、校舎に隣接する梅馥園脇の防空壕に身を潜め「とき肇国の...」と歌ったものである。しかし入学間もなく敗戦となり、軍国調の校歌は当然の事ながら廃止となり、永らく耳にする事も無かった。サラリーマン生活で国内各地を転々としていたが、やがて首都圏に落ち着くようになり関東青雲同窓会に入会するようになって、数十年ぶりに耳にした校歌は懐かしいものであった。

§.市中校歌の復元
 その後、行事の都度壇上でこの市中校歌を歌う先輩も次々と少なくなり、この校歌の下で青春を過ごした同窓生が姿を消し去るのも時間の問題となってきているが、最近はこの老齢世代から見れば若々しい同窓生が、一緒に歌ってくれるのは心強い限りである。一方、スピーカーから流れる音楽も雑音が酷くて声と音楽が伴わず、合唱というよりは絶叫に近いものに変わって来ている。この校歌を何とか正常な状態で後世に残したいものと、横井幹事長に昨年来、お願いして来ていたが、幹事長奔走の甲斐あってこの度、録音完了の運びとなった。
 4月12日、午後5時過ぎから、加茂副幹事長が手配した池袋のミュージックスタジオに同窓有志が集まり、ピアノ、トランペット、サックスの伴奏を下に約2時間をかけて、熟年混声合唱団10名による収録を終える事が出来た。全員が汗を拭き拭きの熱演であったせいか、内容はプロなみの完成度で満足のいくものとなった。音源作成にあたり、29回生の村山雄一さんが中心となり、原曲のイメージを損なわないようなアレンジを工夫した。最も重要な、ベースとなるピアノ譜を天明貴美さん(29回生)が担当し、亀谷聡さん(22回生)、村山雄一さん(29回生)、加茂千恵子さん(31回生)がそれぞれサックスとトランペットで演奏に加わった。東高吹奏楽部出身で、今でも現役で音楽活動を行っているメンバーのセンスが生きたプロジェクトだったと感嘆する。
 この出来映えに気を良くして、母校(市立函館高校)の西田校長には、昨年、函館で開催された「市中入学70周年記念祝賀会」でお世話になっている事もあって、記念としてこの録音盤を贈呈したいと思っている。ちなみに西田校長は、我々同期仲間の教え子であり、また沼崎兄の小学校同期生のご子息という事が判った。現在の市立函館高校は、何らかの糸で仲間を結び付けていると因縁めいたものを感じている。函館市立中学校校歌は、歌詞、メロディと共に、我々が苦労をした青春時代を思い起こさせる墓碑銘のようなものである。我が家の孫達にも、戦時中の一断片として語り継ぎたいものと思っている。
 終わりに、永年の想いをかなえてくれた横井幹事長ほか演奏者、熟年混声合唱団各位に心から御礼を申しあげたい。

                                           以上

 

 校歌を後生に伝えるという任務に燃える有志たち!